三井不動産社長の菰田正信社長が6月13日付け日経新聞夕刊の「あすへの話題」で、次のように書いていました。

不動産会社にとってROEより大切なものとは何か。それは街づくりを通して『人々の暮らしを豊かにする』『人々に感動を与える』『持続可能な社会を実現する』ということだと思う」--。

我々は、『街づくりを通して豊かな社会を創る』という役割を果たすうえで『不動産会社のあるべきROEの水準』をマーケットに示していかなければならない」--。

しかし、その一方で三井不動産レジデンシャルが絡んでいる文京区本郷1丁目の「(仮称)宝生ハイツ建て替え計画」では、地上20階建て/高さ70mという高層マンションを計画を巡って建築紛争に発展しており、区民からは「菰田社長は書いていることとやっていることが全く違う」といった批判が出ています。

隣接地には「女子御三家」のひとつ学校法人桜蔭学園の中学校高等学校があり、「近隣の住環境、教育環境が悪化する」として反対運動を繰り広げています。

菰田社長はこの建て替え計画が本当に地域の街づくりに貢献し、「人々の暮らしを豊かにし、人々に感動を与える」と思っているのでしょうか。

そもそも菰田社長はこうした計画があること、それに対して反対運動が起こり、東京都議会に「宝生ハイツの建て替えにより想定される学校法人桜蔭学園の教育環境等に関する請願」が提出され(6月13日付で受理)、都市整備委員会と文教委員会に付託される事態にまで発展していることを把握しているのでしょうか。

現状の計画が「『街づくりを通して豊かな社会を創る』という役割を果た」していないからこそ、地元区民や隣接する学校が反対しているのであって、菰田社長は日経新聞で書いたことが噓偽りない真実であり、「自社のROEより大切なもの」であると主張し続けるなら、行政から何か言われる前にトップダウンで計画を変更すべきでしょう。

#宝生ハイツ #建築紛争 #桜蔭 #三井不動産

「小日向」「西片」「大和郷」と言えば、文京区が誇る住宅地で、教育・子育て環境に富み、都心に近い割にみどり豊かで閑静な住宅街です。

しかし、こうした地域で今、これまで築き上げてきた住環境を破壊するような「まち壊し」とも言える動きが相次いでいることを知る人は区民でもそう多くないかもしれません。

小日向の区民の方々が最近立ち上げた、「安全な小日向を守る会」のHPを見ても、「まち壊し」の波が「小日向」を飲み込みつつある姿が見て取れます。

↓↓↓「安全な小日向を守る会」のHPはこちらです↓↓↓
https://www.safekohinata.com/

ここで大切なのは、無垢の区民がこうした活動/運動を強いられているということであり、不要な費用と時間をかけさせられているという不条理に他なりません。

それもこれも、行政が有効な手立てを講じないからであり、区長をはじめ文京区の住環境を「守り」、区民を「守る」という高い志と情熱、気概、決意、覚悟に欠けるからに他ならないのではないでしょうか。

少なくとも、文京区の「まちづくり行政」を見る限り、「自ら学び考え、行動する」職員の姿、「社会の一員として広い視野を持ち文京区の将来を担う」職員の意気込みは全く感じられません。

何もせず放置していては「守る」べきものも「守る」ことはできません。

文京区は「守る」べきものは守り、発展させるべきものは発展させるという「是々非々」の「まちづくり行政」を貫かなければ、なし崩し的に「まち壊し」が進んでしまうことになるでしょう。

その文京区民のまちづくりへの取り組みの何が気に入らなかったのでしょうか--。

文京区の職員が、文京区千石4丁目でまちづくり活動に取り組む特定の区民に対し、「(あの人物は)差別主義者である」とレッテルを貼る言動があったとの”告発”がされました。

「差別主義者である」とのレッテルを貼ることで、その区民をまちづくり活動から排除する意図があるのかもしれませんし、千石4丁目におけるまちづくり活動自体を”潰す”狙いがあるのかもしれません。

いずれにしても、本来、区民の活動に寄り添い、手を差し伸べ、導いていく役割を担う区の職員が、特定の区民をターゲットに「差別主義者である」などと発言することは決してあってはならないことでしょう。

こうした発言は公式な場でなければいいというものではありません。

非公式な場であったとしても口に出してはならないはずです。(心の中で思っていればいいと言っているわけではありません)

多様性を尊重し、あらゆる差別をなくそうという動きが加速するなか、文京区ではまちづくりの現場において、それと真逆の”事件”が起きているといえます。

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